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子宮外妊娠


当院での診療経過

若い女性、下腹部痛と不正出血あり、当院初診
  • 診察上は下腹部に強い圧痛あり
  • 妊娠反応陽性、エコー検査で腹腔内に出血所見あり

→子宮外妊娠破裂疑いで総合病院産婦人科に紹介、緊急手術となる

子宮外妊娠ってなに?

子宮外妊娠とは、受精卵が本来の子宮内ではなく、卵管など子宮以外の場所に着床してしまう妊娠のことです。
妊娠全体の約1〜2%に起こるとされ、放置すると卵管破裂による大出血を起こす危険があるため、命に関わることもある病気です。

どうして起こるの?

受精卵が子宮までうまく運ばれないことで起こります。
原因としては:
  • 卵管炎のあと(クラミジア感染など)による卵管の癒着
  • 子宮内避妊具(IUD)の使用
  • 体外受精や不妊治療後
  • 喫煙
  • 過去に子宮外妊娠を経験した方
などが挙げられます。

どんな症状が出るの?

  • 妊娠反応(陽性)が出る
  • 下腹部痛(片側の鈍痛や刺すような痛み)
  • 性器出血(少量の不正出血)

卵管が破裂すると、突然の激しい腹痛・大量出血・ショック症状を起こすことがあり、救命処置が必要となります。

どうやって診断するの?

  • 妊娠反応(尿・血液hCG)
  • エコー検査:子宮内に胎嚢がない/卵管や卵巣付近に異常を認める、腹腔内出血

治療はどうするの?

▶ 状況によって治療が変わります
  • 破裂している/出血が多い場合:緊急手術で卵管の処置が必要
  • 破裂していない場合:腹腔鏡手術や、症例によっては薬(メトトレキサート)による保存療法が選択されることもあります
  • 将来の妊娠を考慮しつつ治療方針を決めることが大切です

まとめ

項目 内容
病名
子宮外妊娠(異所性妊娠)
原因 卵管炎・癒着、IUD、不妊治療、喫煙など
主な症状 下腹部痛・不正出血・妊娠反応陽性、破裂すると大出血
診断 妊娠反応+エコー・hCG
治療 状況により手術または薬物療法、緊急時は救命処置

患者さんへの注意点

「妊娠検査薬が陽性だったのに、生理のような出血がある」
「妊娠初期なのに強い下腹部痛がある」
そんなときは子宮外妊娠の可能性があります。
放置すると卵管破裂による大量出血を起こし、命に関わることもあります。
妊娠の可能性があって強い腹痛や出血がある場合は、すぐに産婦人科を受診してください。

上記のように、妊娠反応陽性・不正出血あり、などの場合は産婦人科受診されることが通常です、内科には来院されません。強い腹痛、不正出血なし、妊娠だと分かっていない、場合は消化器内科に来院されるケースがあります。今までにも何人も診断したことがありますが、本人が妊娠を疑っていない場合は診断が難しくなります、そもそも内科疾患ではないのでさらに大変です。
教科書的には、“女性を見たら妊娠を疑え“と書いてあります(本当に書いてあります)、完全なハラスメント発言と捉えられかねませんが医療の世界では非常に重要なことです。処方をする、レントゲンやCTなど放射線被曝のある検査をする場合は、妊娠可能年齢と判断した女性には必ず聞かなければなりません。
”妊娠や授乳はしていませんか?“、”疑いがある場合は先に検査をしますが必要ですか?“。
”ありません、妊娠検査は不要です“、と断言されたのに子宮外妊娠だった方、今までに複数人経験したことがあります、こうなると診断は非常に難しいと言わざるをえません。そう言われても疑いのある方には検査をしてしまいますけどね。