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医師になりたい


なぜ医師になろうと思ったか。
明確なきっかけは、ない。やさしい・ゴッドハンドの先生に診てもらって憧れたってこともない。親族に医療関係者は一人もいない、身内は知る限り全員文系(笑)。わりと真面目な家庭で育った。ただ周りの医師を見ていると、私は真面目に勉強してきましたとは到底言えない。

浜松市の田舎の公立小中学校に通い、何の自信があったのか中学を卒業する前には医師になろうと思っていた。漠然とだが何の疑いもなく。身近に医師はいないのでTVなどの影響を受けたのだろうが思い出せない。他の職業を考えたこともなければなりたいと思った職業もない。面白そうだと思ったのは当時弟がやっていた経営コンサルタント。カッコ良さそうで面白そうだった。手遅れだったのはそのころすでに研修医だった…もう引き返せない。

教師の多い家系だった。家庭教師のバイトは得意だったが教師になろうと思ったことはない。塾講師ならまだ考えなくはないくらい。父は銀行員、母は幼稚園の先生だったが私が生まれてからはおそらく幼稚園では働いていない。父を見てなのか何なのか、何となくだがスーツ・ネクタイで出勤する仕事は嫌だなとは思っていた(医師はスーツで通勤しなくてよいと言っているわけではない。スーツで通勤している先生方申し訳ありません)
だから医師になったという訳ではないが…同僚にはサラリーマンは向いていないとよく言われた。褒めているのか貶しているのか、まあ少なくとも褒められてはいないと自覚はしている。そしてきっと向いていないとも自覚している。そんなこんなで医師になりたい、なろうと思った。覚えている範囲、人生で最初になりたいと思った職業に就くことができた。よく考えればとても幸せなことだ。